息子が学んだ“思いやりの心”

 

今日は、息子が6歳くらいのときに、とある港区のカフェで経験した実話です。

 

このエピソードは、私が以前に出版した著書『また会いたい!と思われるステキの秘密』の中に物語風にして書かせていただきましたが、今日は実話としてお話したいと思います。

 

 

『息子が学んだ思いやりの心』  

 

ある週末の朝、私は6歳の息子と2人でとあるカフェに朝食を食べに行きました。

そのカフェは、わりと外国人の多いエリアにあるので、さすがに土曜日の朝となるとブランチを楽しむ外国人でそのカフェはいっぱいでした。

まずコーヒーを買ってから席につく、というスタイルのカフェだったので、私はまずレジに並びながら「空いてる席、あるかなぁ?」と、息子に話しかけました。

すると、席を心配する私の表情から事態を察したのが、息子はすかさず「ボク、頑張って席探して取っておくね!」と、レジからいちばん遠く離れたひとつだけ空いていたテーブルまで走って行ってくれたのです。

  

「わが子ながら、頼りになるなーー」

と、レジで順番を待ちながら、私は走っていく息子を見守っていました(笑)

 

その空いている席に辿り着いて、自分のリュックをテーブルに置いた息子でしたが、その時同じく席を探していた若い日本人カップルが 横からサッと息子の置いたリュックをどけて、自分たちのトレーを置いてしまったのです。

「ボク、ここはお兄ちゃんたちの席だからねー、ごめんね~」

と、遠くで見ていた私にも分かる挙動で、彼らは息子に話しかけているようでした。 そして、ドカッと座り込んでコーヒーを飲み始めました。

 

まだ小さかった息子なので、その当然の出来事に臨機応変な態度も取れずに、その横取りされた席の近くで目にいっぱい涙をためて呆然と立っていました。

でも、もちろん席を横取りしたカップルは、当然そんな息子にはお構いなし!でしたので、遠くからレジの順番を待っていまなくてはならない私は、息子に起こったその出来事を遠くから見ているしかありませんでした。(もちろん、近くにいたらきっとそのカップルに大クレームを言った私でしょうね・・・笑)

 

息子の気持ちはきっと、大好きなママから席取りを任されて、子供ながらの使命感に燃えて席を探し 見つけた瞬間には喜ぶ私の顔を想像したのだと思います。

そんな子どもの気持ちを、その横取りカップルは考えたのでしょうか?

  

私はやっとレジが済んで、トレーを持ったまま息子のそばに行き「お待たせ! さ、違う席を探そうか?」と言ったのですが、そうは言っても混んでいる店内なので、空いている席はありませんでした。

「ママ。ボク、お席取れなくてごめんね」と、目がウルウルしていた息子。

 

その時、その様子をずっと見ていてくれた外国人の老夫婦が、自分たちの席を詰めてスペースを作って「お子さんだけでも座らせてあげて!」と声をかけてくれました。

「Thank you so much!」とお礼を言って彼らの好意に甘えましたが、「見てたわよー、あの若いカップル。 日本人の若者って、みんなああなの?」と、その老夫婦は私たちの気持ちを代弁してくれましたが、その声があまりにも大きかったので(外人だから?・・・笑)、さらにその隣りでコーヒーを飲んでいた外国人の人たちも同調をはじめて「その通りだよ! ありゃ子供に対する態度じゃないね!」「私たちが自分の国であんな態度を子供やお年寄りに取ったら、とても非難されますよ」、しまいには私に「お子さんがいて大変なのに。さ、あなたもここに座ったら?」と声をかけてくれたりして、心配やブーイングをしてくれました。   

店内がそんな雰囲気になって来たことは、息子から席を横取りしたあのカップルにも伝わっていたと思います。

      

その様子を、ある窓際の席に座って新聞を読みながらコーヒーを飲んでいた大きな黒人男性がじっと見ていたようなのですが、彼が席を立ってツカツカと私たちの方に歩いて来て、こう言ってくれたのです。

(英語だったので、訳すとこんなカンジ?・・笑):「さ、オレが座ってた席に座りな。オレはもう少しでコーヒーは飲み終わるし、ご覧の通りオレは鍛えてるから立ってても平気さ♪」 

 

私たち親子は何だかドキドキしながらその男性にお礼を言って、彼が座っていた席に歩き始めたのですが、その席に向かう私たちを店内の7割近くを占めている外国人たちが「良かったね」などと笑いかけてくれて、拍手をしてくれた人もいたりして・・・(笑)

 

 

その様子に、さすがに席を横取りしたカップルは居心地が悪そうで、ササッとカフェを出ていきました。

  

 

その出来事は、ほんの10分くらいのことでしたけれど、その時の私と息子にはとっても長く感じました。。。

  

席についてコーヒーを飲んでいる私に、息子はその時こう言いました。

「さっきの黒人のお兄さん、スゴくかっこよかったね! ボク、大きくなったら外国の人みたいに周りに人に優しくするよ。」 

  

 

その時の経験を息子はずっと覚えているのか、いまも外では周りの人への思いやりをわりと持っているような気がします。

身を持って経験する“本当のマナー”や人の思いやりは、きっとその人の心にずっとずっと残っていくのでしょうね。  

  

ほんとうのマナーはとてもシンプル。 相手への思いやりです。

 

  

22歳になった息子は、いまはNBAの大ファンですが(彼は、故コービー・ブライアントやカーメロ・アンソニーが大好きらしい・・・)、今も若い頃のマイケル・ジョーダンをメディアで見かけると、

「ねー。マイケルって、アノ時のカフェのお兄さんに似てるよね~♪」

と、あの16年前のカフェでの出来事を話してくれます。(息子には、あの時の大きな黒人男性がバスケ選手に見えたらしいです。。。笑)

そして、おととしカナダに留学をしていた時にも、息子は身を持って海外の人たちのマナーや思いやりに触れたエピソードをたくさんしてくれます。

 

 

もう遠い16年前のことですが、私たち親子にとって、とても思い出深い出来事でした☆彡

 







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